最近注目されている散骨とは

散骨という言葉をご存じでしょうか。その字の通り、骨を撒くことで、新しい葬送として最近注目されています。従来のお墓に埋葬する方法は、後継者問題や核家族化、少子化、高齢化などの問題もあり、お墓を守っていることが困難となるケースが増えています。また、維持費もかかることから、子供や孫に負担をかけたくないということから、散骨を選ぶ人も増えています。

現在日本では、散骨に対する法律は存在しないため、違法ではありません。厳密にいうと、散骨をするためには、遺骨を粒状に細かく粉砕しなければいけないため、遺骨のままではだめで、遺灰なら可能ということになります。遺骨をそのままの形で廃棄してしまった場合には、刑法第190条の遺骨遺棄罪になりますし、墓地埋葬法にも違反してしまいます。墓地埋葬法とは、埋葬または焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域にこれを行ってはならないというもので、必ずパウダー状に粉砕することがルールとなっています。

以前は、遺骨遺棄罪にあたるとして、散骨は犯罪という解釈がされていましたが、1991年に社会的習俗として、宗教的感情などを保護する目的から、節度をもって行われる限り問題はないという見解があらわされ、普及するようになってきました。ただ、気をつけないといけないことは、どこにでも撒くことができるわけではなく、他人の私有地や条例で禁止されている自治体、海や川などの漁業権が付与された場所では撒くことができないので、注意が必要です。

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