時代にマッチする散骨スタイル

散骨とは、遺骨をお墓に納めず、海や山にまくことです。最近ではこの方法を選択する人が増えてきています。高齢化や少子化、核家族化によりお墓を維持、購入することを選ばない人が増えてきており、時代にマッチする散骨のスタイルが増えています。日本では新しいスタイルのように感じますが、海外では一般的な方法です。

墓地に納めるのが当たり前の時代から、個人それぞれの価値観が尊重される時代へと変化しつつあります。法律上散骨は、違法ではありませんが、合法でもありません。いわゆるグレーゾーンで、「個人が節度をもって行うように」という見解が示されています。公的機関への許可や書類の申請などは原則として必要ありませんが、私有地へ撒く場合は許可が必要になります。

また、火葬した遺骨をそのまま撒くと遺棄罪になってしまうので、遺骨を2ミリ以下の粉骨にしなければなりません。粉骨は自力でもできますが、遺族の骨をハンマーなどで粉砕するのは精神的に参ってしまいます。専門の粉骨業者もあり、2万円前後で依頼することができます。散骨の場所は、山や海、自宅の庭など様々ですが、故人にとって最も嬉しい場所は、大好きの思い出に残ったところです。

遺族が故人の思い出の場所を巡って少しずつ撒いていく「散骨旅行」を行う人が増えています。一気に巡るのではなく、数か月かけて少しずつ故人の面影とともに旅を楽しんでいくスタイルも、残された人の慰めの行事となってくれます。

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